出来ることなら隠れたい…⑥ (ページ21)

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《宮舘side》

宮舘「Aは辞めたくて辞めるんだと思うよ」

渡辺「え？」

宮舘「たぶん相手がメンバーじゃなくても、辞める気がするし」

渡辺「そうかな？」

宮舘「一番Aの置かれてる立場を理解してるのはAじゃん？自分のことを男の子として応援してくれてるファンの人を裏切らないために、表舞台から降りて、結婚を機に普通の女の子に戻りたいだけだと思う」

渡辺「…そっか」

宮舘「小学5年生の普通の女の子が、男と一緒に30歳までアイドルを続けてくれてる、今の状況が奇跡すぎたんだよ」

渡辺「人生の半分以上、かっこいいアイドルだったのか…」

宮舘「最近こそ薬で調整するようになったから体調がいいけど、若い頃は大変だったろうね？」

渡辺「昔は俺たちも気にする余裕なかったからな」

もちろんSnowManにAがいたほうがいいのは当たり前だけど、普通の女の子として生活すら出来ない状況を続けていくのは大変だと思う。

もともと男っぽいものやかっこいいものが好きだとはいえ、Aの恋愛対象は男性。

世間から求められてる姿と本来の姿にギャップがありすぎるのに、Aが病まずにいられることが奇跡。

切り替えるために、めちゃくちゃ悩んだと思う。

そこに関して本人は何も言わないし、俺たちも聞かないけど、俺たち以上にアイドルをやっていく上での覚悟が違うんだろうな。

だから、辞めるっていう決断をするのもAらしいと思う。

宮舘「翔太のせいじゃないよ」

渡辺「…そう言ってもらえるだけで気持ちが楽になる」

宮舘「Aが決めたことなら、俺たちに止める権利はないし」

渡辺「そうだな」

宮舘「俺に言ってよかったの？」

渡辺「よくない！」

宮舘「じゃあ聞かなかったことにする」

渡辺「ありがとう！」

Aが翔太を選んだ時、誰よりもうれしかったのは俺。

2人の幸せのためなら、いつでも助けてあげるから。